
1次試験を2017年12月、2次試験を2018年6月、3次試験を2019年6月に通過し、1年半の最短で合格することが出来ました。また、試験の得点も以下の通り、全ての試験で上位一桁台でした。



1次試験対策と2次試験対策
1次試験と2次試験の対策は全く同じ。Kaplan SchweserのSchweserNotes(一番安いやつ)と、公式テキストを併用。それ以外のテキストや模擬試験は使用していません。
英語力やファイナンス・経済学の下地があるかによって学習効率に大きな差が出ますが、どの受験者も取るべき基本的なアプローチは同じだと思います。ファイナンスや経済学に自信のある方は、過去問だけで通過できるかもしれませんが、英語が苦手な方や、こういった分野の知識がない人は、学習に時間がかかるかもしれません。投資銀行のニューヨーク本社に勤務する友人は、レベル1と2の試験対策を10日間だけやって合格してしまいましたが。。。
学習手順
- Ethical and Professional Standardsを飛ばし、他のトピックから手をつける。Ethical and Professional Standards は最後に学習。
- SchweserNotesの本文を読む。サクッと書いてる内容を理解しながら読み進める。ここで時間を使いすぎると非効率なので、どんどん先に進む。
- SchweserNotesの本文を読み終えたら、各章の締めにあたる「KEY CONCEPTS」と「CONCEPT CHECKERS」を完璧に理解し、問題を解けるようにする。このステップは、テキスト本文を読むより重要。設問を解くなど、能動的に学習に取り組むことで記憶を強化することが目的。理解の浅い部分は、本文を読み直して強化。
- 公式テキストの「章末問題」も徹底的にやり込む。このステップも、本文を読むより重要。実は、私は公式テキストの本文を殆ど読んでいません。わからない部分を補足する目的で、たまに読むくらいでした。
- 一冊終えたら、 SchweserNotes の「KEY CONCEPTS」と「CONCEPT CHECKERS」、公式テキストの「章末問題」 を徹底的に復習。復習を終えたら2冊目に取り組む。
- 全てのテキストを終えたら、 SchweserNotes の「KEY CONCEPTS」と「CONCEPT CHECKERS」、公式テキストの「章末問題」 だけに絞り込んで再度徹底的にやり込む。
- 暗記が必要な部分や、理解の浅い部分は紙にまとめて、ランチの時間など隙間時間を使って意識的に復習。
- Schweserの模擬試験、公式ウェブサイトの模擬試験をやる。本番と同じ環境を整えて、制限時間厳守で挑む。試験が終わったら、全ての問題を徹底的に復習。
- 難易度の高い問題は、Analyst forumの解説を参考に。(解説が間違っていることもありますが。)
3次試験対策
午後の試験対策
レベル1、レベル2の試験対策と同じ。
午前の試験対策
無駄な文章・単語をそぎ落とし、ポイントを絞って箇条書きする能力を身に着けること。英文ライティングの能力は全く求められていません。レベル1、2の学習法と違って、最低10年分の過去問を重視し、紙の上に簡潔にアウトプットしていくスキルを身に着けることが重要です。
最初の学習ステップは、レベル1、レベル2と同じで、Schweserと公式テキストを使用。各Biasの定義など、ある程度暗記が必要な部分や、弱い部分はメモに取って復習。その後は、10年分の過去問を徹底的にやり込みます。
過去問学習で特に意識すべきは、簡潔に、効率的に回答していくこと。試験で英語のライティングの能力は全く求められていません。綺麗な英文を書いても加点されるわけではないので、ライティングのスキルに拘るのは愚の骨頂。公式解答は無駄だらけで長いですが、学習する際はキーワードだけに絞ることを意識します。公式解答を見ながら、無駄をそぎ落とし、省エネを意識した回答を常に模索する姿勢が重要です。試験では、キーワードだけ抜き出して、箇条書きしても高得点を貰えます。例えば、”上がる”や”下がる”などの単語は、”↑”や”↓”記号で代用できます。
公式解答:Scenario 3 would shorten the plan’s time horizon
私の解答:Scenario 3: Time horizon ↓
過去問を10年分以上解くと、アウトプットのスキルと同時に問われている内容も掴めます。私はこのやり方で、本番では60分以上時間が余り、成績も一桁台でした。
なお、模擬試験を解く際は、必ず時間をはかります。解き終わった後は、全ての問題を徹底的に復習し、数日後に時間を計って解きなおしましょう。
本番と比べた模擬試験(Schweser&公式ウェブサイト)の難易度
本番は模擬試験よりもはるかに易しく感じました。模擬試験では、時間の余裕はあまりありませんでしたが、本番では1時間半以上余り、ほぼ全ての問題を見直すことが出来ました。
Schweserの模擬試験は本番と傾向が異なり、少し難しめで学習に時間がかかります。忙しくて学習時間を確保できない方は、公式ウェブサイトの模擬試験に注力することをお勧めします。
公式ウェブサイト模擬試験のクオリティ
正答と解説に疑問符が付く問題が沢山あり、公式ウェブサイトの書き込み欄が大炎上しています(笑)特にEthical and Professional Standardsの問題と解説が怪しいですが、そこは諦めて他の部分に時間を費やしましょう。
SchweserNoteの間違いや、本文テキストとの違いに注意
SchweserNoteでは単純な印刷ミスや、解答の誤りが複数存在します。Schweserに指摘したところ誤りを認めたので、今後は訂正される可能性がありますが、公式テキストとSchweserで齟齬がある場合は、公式テキストの定義を使いましょう。こういう間違いがあると物凄くストレスが溜まりますが、そういうもんだということを事前に知っておくだけでも多少は気が楽です。
コメント
初めまして。有益な情報、ありがとうございます。
SchweserNoteの中にあるexampleには取り組まれておりましたか?
最初に流し読みをする段階で、Exampleもサラッとやった程度ですが、exampleの反復演習は殆どしませんでした。「KEY CONCEPTS」と「CONCEPT CHECKERS」を完璧に理解した上で、テキストの章末問題、公式ウェブサイトやSchweserNotesの模試、過去問をこなせば問題ないと思います!