投資信託を選ぶ際に、過去の成績しか見ない人 =>全然だめです(笑)

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前回の本の続き。プリンストン大学のダニエル・カーネマン教授とスタンフォード大学のエイモス・トベルスキー教授によれば、人間は物事の表面的な部分だけを見てしまいます。 少し端折りますが、こういった代表性バイアスは、我々の合理的な意思決定を阻む要因となって います。

例えば、個人投資家も機関投資家も、過去の成績が良い投資信託にお金を預ける傾向があります。様々な調査において、投資信託の過去の成績は、そのファンドの将来の成績を予測しないというエビデンスがあるのにもかかわらず、こういったナンセンスな慣習が業界ではまかり通っています。

つい数年前、世界的なレジェンドから、良いファンドマネジャーを選ぶためには、定性評価が欠かせないということを学びました。私は、それを自分の就職活動にも活かしました。具体的には、ガバナンス(組織体系、インセンティブ、チーム編成、意思決定のプロセスなど)、ロックアップ条項、運用歴(設立間もないほうがいい)、運用プロセス(市場の非効率を合理的に取りに行ける明確なもの)などが、非常に重要です。ファンドマネジャーの過去のトラックレコードもよければいいが、Nice to have程度のものだそうです。

個人投資家には、金融リテラシーの問題に加えて、そもそもファンドマネジャーを評価するための情報やリソースが不足しているため、投資信託の定性評価が難しいという問題があります。しかしながら、人間はそもそも合理的かというよりも、手っ取り早く手に入る情報だけに頼り、物事の判断を下す傾向にあります。これを代表性バイアス(Representative Bias)と呼びます。

興味深いことに、個人投資家だけでなく、機関投資家までもがこういう行動をとってしまっています。そういう機関投資家は、定性評価を行うための有効なプロセスを欠いているか、事実に目を背けているか、或いは金融リテラシーが低く無知かということになりますが、人間の生来の本質を覆すことはなかなか難しいようです。

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