
Linkedin経由でコンタクトのあった人材斡旋会社の記事にバイサイド(アメリカ)の給与のレベル感、しかも、アメリカ株でなく、インターナショナル・グローバルエクイティリサーチの給与水準が記載されているレアな記事を見つけたので、内容をシェアします。ヘッジファンドの中央値が低い気がするものの(AUMの小さなファンドも含まれている?)、ロングオンリーの中央値に違和感ありません。
しかしながら、7-10年の経験で、ロングオンリーで100万ドル以上貰っている人がいるのには驚きました。ヘッジファンドの上限は当然高いですが、流石にエクイティリサーチで300万ドルも貰えるのは、ほんのひと握りなんだろうなーと思います。隣にいるアメリカ人の先輩アナリスト(経験15年以上)は、基本給が20万ドルで、報酬総額が60万ドル~80万ドルって言ってました。私は経験が短いので、これよりは低いですが。
バイサイドアナリスト(インターナショナル・グローバルエクイティリサーチ)
バイサイドで7-10年の経験を持ち、CFAやMBAを持っているアナリストという前提で、ロングオンリーで報酬総額は20万ドルから150万ドルで中央値は35万ドル、ヘッジファンドで15万ドルから300万ドル超で中央値は27万5千ドルと書いてあります。違和感ありません。
アナリストの報酬を決定する要因
会社の資産規模や収益性と組織の文化です。大雑把に言えば、会社のAUMが大きく、収益性が高いほど、アナリストの報酬は高くなります。また、マネジメントフィーや成功報酬が高く設定されているかどうか、ファンドのパフォーマンスの良し悪しでも、組織の給与プールが大きく変わってくるでしょう。
ヘッジファンドでは、報酬はロングオンリーファンドよりもずっと変動が大きく、好調な年のボーナス/プロフィットシェアが大きな割合を占めます。ヘッジファンドほどではないですが、ロングオンリーでも、基本給よりもボーナスの割合が大きいのが一般的です。また、シニアポジションになればなるほど、当然ながらボーナスの割合が大きくなります。基本給はさほど増えません。
私の理解では、運用ビジネスは人材の質が全てなので、名の知れた大手運用会社では、高めに給与水準を設定しているところが多いです。しかしながら、採用方針や給与体系が組織的に決まっていない中小の運用会社やヘッジファンドにおいては、上司のさじ加減で給料が決まるので、入社前にレビューをチェックしたり、人づてに給与がCompetitiveかどうかを確認する必要があります。強欲な上司である場合、とんでもないことになってしまうこともあります。大手ではあり得ませんが、最悪、ボーナスが支払われないとか(笑)この業界では、基本給よりボーナスの方が大きいので、これは非常に重要です。
また、記事には、ヘッジファンドはより客観的な基準を用い、ロング・オンリー・マネージャーはより主観的な基準を用いる傾向があるとあります。